鈴木 孝枝

鈴木 孝枝

代表取締役 / 北欧教育フィーノリッケ 創設者

TAKAE SUZUKI

  • 北欧教育フィーノリッケ 創設者
  • フィーノ株式会社 代表取締役
  • 株式会社フィーノリッケ 代表取締役

経済学を専攻。1990年に初めてデンマークを訪れて以来、世界20か国以上への渡航や留学、ホームステイなどを経験。2001年にはデンマーク・北フュン島のフォルケホイスコーレへ社会福祉を学ぶため留学し、その後も25年以上にわたりデンマークとの交流を続け、教育・福祉・人材育成について学びを深めている。

商社、医療・福祉シンクタンク、戦略コンサルティング会社を経て、2007年に独立。2012年にフィーノ株式会社を設立し、人事戦略コンサルティングや企業研修などを通じて組織開発・人財育成を支援している。

2017年、日本で初めてデンマークの公立小学校で実践されている「0年生プログラム」を導入した北欧教育スクール「フィーノリッケ」を創設。2021年には「フィーノリッケペダゴー資格認定講座」を開設し、2024年には教育事業を分社化して株式会社フィーノリッケを設立した。2026年4月末現在、各種プログラムの延べ受講者数は6,013名にのぼる。

20代より医学哲学者・聖マリアンナ医科大学名誉教授 故・坂本堯先生に師事し、人間観や哲学を学ぶ。さらに、デンマーク留学以来、N.E.バンク=ミケルセン記念財団理事長 千葉忠夫先生のもとで、デンマーク教育やウェルビーイングについて学び続けている。

「WOMAN’s VALUE AWARD 2021」優秀賞、「Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2023」を受賞。2025年には東京都女性経営者アワードファイナリストに選出。

現在は、「0年生プログラム」の普及とフィーノリッケペダゴーの育成・実践支援を通じて、一人ひとりの個性を尊重し、自ら考え、選択し、表現できる人を育む教育文化を、次世代、そして次々世代へつないでいくことを使命として活動している。

← 講師一覧へ戻る

Q&A

フィーノリッケに入ったきっかけは?

中学1年生で初めてデンマークを訪れ、その文化に深く魅了されました。

20代で、医学哲学者・聖マリアンナ医科大学名誉教授の故・坂本 堯(たかし)先生から「あなたは、どのように死にたいですか」と問われ、自らの死生観と向き合うことになります。その問いをきっかけに、「より良い人生には、より良い福祉が必要である」と考え、2001年にデンマークへ留学しました。

福祉を学ぶために渡ったデンマークで、私が本当に学んだのは、制度としての福祉ではありませんでした。そこにあったのは、人々の暮らしや幸福、そして、一人ひとりを尊重し、対話を重ねながら社会を築いていく民主的な文化でした。

帰国後は、シンクタンクや戦略コンサルティング会社で人事・組織開発に携わり、独立後は人事戦略コンサルティング会社を経営し、大手・中小企業の採用・教育をご支援する中で、「社会に出てから企業に合わせて人を育て直すにはあまりにも時間がかかる」ことを痛感しました。なぜならば、社会に出て即戦力として育てる北欧教育のスキームの生産性・効率性、そして人間性においても感嘆を覚えていたからです。

だからこそ、未来を変えるためには、次世代だけでなく、その先の次々世代までを見据えた環境づくりが必要だと考えています。その想いを形にするため、フィーノリッケを設立しました。

自分の武器・得意なことは?

私の武器は、思い描いた未来を実現するまでの道筋を描けることです。

「こうありたい」というビジョンが浮かぶと、それを実現するために何が必要で、どのような順序で進めればよいのかが自然と見えてきます。時間がかかることがあっても、一歩ずつ積み重ねながら形にしていくことを得意としています。

また、人と出会ったときには、対話を通してその人の本質や特性を理解し、その人らしさが発揮される環境や役割を考えることを大切にしています。一人ひとりが持つ可能性を生かせる場を整え、人と組織、そして社会がともに育つ環境をつくることが、私の得意分野です。

デンマークでお気に入りの場所・文化・習慣は?

やはり、夏のコペンハーゲンにあるニューハウンです。

運河沿いのオープンカフェで景色や人々の暮らしを眺めながら、ゆったりと過ごす時間が好きです。

特別なことをしなくても心が満たされる、そんなデンマークらしい豊かさを感じられる場所です。

また、お気に入りの習慣は日常を小さな幸せをきちんと大切にする文化です。

誕生日や季節の行事だけでなく、何気ない日常にも喜びを見つけ、家族や仲間と分かち合います。

また、年齢や立場に関係なく、一人の人として向き合い、対話を通して物事を決めていく姿勢にも、大きな魅力を感じています。

デンマーク教育に惹かれたきっかけは?

最初は教育を学ぶためではなく、福祉を学ぶためにデンマークへ渡りました。

しかし、実際に触れたのは、教育・福祉・家庭・地域が切り離されることなく、人の暮らし全体を支えている社会でした。

教育は学校だけのものではなく、人が人として育ち続ける文化そのものなのだと実感し、デンマーク教育に強く惹かれるようになりました。

あなたを一言で表すと?

「未来の環境をつくる人」

人を変えることではなく、人が自ら育つ環境をつくること。その積み重ねが、社会を変えていくと考えています。

これまでの活動で印象に残っている出来事は?

20代でデンマークから帰国した25年前、「人が息のしやすい社会」、つまり、自分の考えや思い、気持ちを安心して表現でき、自ら選択することが尊重される社会について話しても、なかなか共感を得ることはできませんでした。

しかし、フィーノリッケを設立し、その理念を伝え続ける中で、共感してくださる方が一気に増えていきました。

今では全国に志をともにする仲間が生まれ、同じ想いを持つ教育者や実践者の輪が広がっています。

25年間信じて歩み続けてきたことが、多くの方々との出会いにつながっていること。それが、これまでの活動の中で最も印象に残っている出来事です。

教育に携わる原動力は何ですか?

私自身が、「学びは楽しい」というパラダイムシフトを経験したことです。

デンマークで、自分に合ったラーニングモデルと出会い、「学ぶことは苦しいものではなく、一生続けたいと思えるものなのだ」と実感しました。その経験が、今の私の原点になっています。

また、本物・本質を大切にするデンマークの教育者の皆さんが、長年にわたり支え続けてくださっていることも、大きな励みになっています。

そして何より嬉しいのは、フィーノリッケで学んだFLペダゴーたちが、それぞれの現場で生き生きと子どもたちや人と関わっている姿を見ることです。

その一人ひとりの実践が、目の前にいる子どもや大人の人生に少しずつ影響を与え、未来へとつながっていく。その連鎖に責任を感じるとともに、「より良い学びを届け続けたい」という想いが、私の原動力になっています。

講師として大切にしていることは?

私が講師として大切にしているのは、「正解」を教えることではありません。

子どもも大人も、一人ひとりがかけがえのないユニークな存在です。教育者が経験を積むほど、無意識のうちに人をパターンで捉えてしまうことがあります。その瞬間から、教育は「金太郎飴」のようになり、本来その子が持っている個性や可能性を見失ってしまいます。

だからこそ、教育者自身がまず自分を知ることが大切だと考えています。自分の価値観や思考の癖、ものの見方に気づくことで、初めて先入観にとらわれず、目の前の一人と真摯に向き合うことができるからです。

私の講座では、「学びは楽しい!」を心から実感していただけることを大切にしています。そのために、受講者一人ひとりの経験と結び付けながら理解できる事例やイメージを数多く取り入れています。

そして何より、知識や手法を学ぶだけではなく、自分自身を知り、現場に戻ったときに目の前の一人ひとりに合った関わり方を考え続けられる教育実践者になっていただきたい。そのような願いを込めて、講座をお届けしています。

SNSでシェアいただければ嬉しいです
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次